東京教区主催の沖縄高江・辺野古現地激励巡礼 レポート

 10月2日から6日、東京教区主催の沖縄高江・辺野古現地激励巡礼28名に便乗・参加しました。最大瞬間風速80mの特別警戒が発動された台風18号直撃、地方自治法を無視した強引な基地建設現場とも、大波乱の巡礼となりました。国土面積の僅か0.6%に在日米軍専用基地の74%が集中し、沖縄本島だけでも1/4近くは米軍基地という現実。私たちはその苦しみを忘れてはいないだろうか。無関心でおられるだろうか。沖縄北部は自然豊かな山原(ヤンバル)の地、絶滅危惧種のノグチゲラやヤンバルクイナの生息地。騒音防止の条例もある。そこに、オスプレイという爆音と風塵を振りまく垂直離着陸基地(ヘリパッド)を20年前から建設しようとしている。普天間基地に替わる辺野古・高江は連動して一大軍事基地新設となる。

安倍首相は国会でヘリパッドは0.96㌶と小さく説明したが、実は160㌶(160倍)と修正させられている。朝6時現地ゲート前に着いた時はまだ現住民が数名。警備員が座り込みを拒絶していた。私たち30名そして続々と沖縄県内・県外から200名を超える支援団にふくれると黙認し、彼らは機動隊と連絡を取りほぼ同数の県外隊員が集結対峙する。9時、工事車両進入を確保するため座り込みデモの強制排除が開始され、老若男女区別なく暴行的排除が始まる。シスター4人が前方に座り込んで居たが、無茶苦茶にゴボウ抜きされ(彼女らは笑って大根抜きだったと言ったが)排除された。権力の凄まじい姿を垣間見る。後程一週間後10/13の集中行動日には、約500人が集ったため車両はゲート内には入れず、という連絡が入り、連帯を数で示すことは弱者側にとって重要な行動と思う。

なお、現地で抵抗している知人の話によると、深夜に主立った作業員は裏口より内部に入ると言う。阻止するため暗闇のなか裏口で待機していたらシャッツが破られるほどの暴行を受け、乗用車は脱輪させられたとの事。被害届を出したが、現場では暗闇のなか、分からない琉球弁で脅され警察に状況を充分説明できなかった、と笑っていた。那覇教区の押川司教、谷司教は連名で、「戒厳令下」の高江における政府の強権発動に「植民地支配、植民地差別があると言わざるを得ない」とのメッセージを出している(9/19)。

一方ジュゴンの生息する素晴らしい海、辺野古は抵抗により一時工事がストップし、台風一過、静かな波しぶきが遠望された。座り込みは既に4553日!その不屈の魂に胸が熱くなる。今回の現地激励巡礼には、東京教区からの事務的お世話があり有り難うございました。

(岡山教会 鈴木實)