レクイエムコンサート・平和への祈りvol.9

  625()、今年も岡山教会で開催しました。今回は「1945年の夏を語りつぐ会」の皆さんによる「朗読でつづる 629岡山空襲」で始まり、続いて鎮魂と平和の歌をソプラノ(福田)とピアノ伴奏(大谷麻美)で演奏し、さらに慰霊の祈りを込めた天台声明、最後に平和の願いを次世代につなげようと桃太郎少年合唱団のコーラスで締めくくりました。

 

 1945629日午前243分、岡山市上空に現れた米軍機B-29の爆撃により1700人以上が犠牲となり岡山市の7割が焼失しました。焦土と化した岡山の様子、逃げ惑う人々の叫び、一夜にしてすべてが変わってしまったあの日のことを、朗読劇は生々しく伝えました。岡山教会も前面の壁だけを残して焼け落ちてしまいました。あれから71年後の今、イエス様の十字架の前でこの朗読を聞きながら、空襲に遭った人々の苦しい叫び、悲しい思いを神様がすべて受け止めて下さっていると感じました。

 

朗読劇に続いて私は鎮魂の歌「ピエ・イエス」を歌いました。この歌がどうか天国にいる犠 牲者の皆さんにも届きますようにと祈りました。その後に歌った「花のまち」を作詞した江間章子さんは、「空襲で焦土と化した日本の街が、いつか花でいっぱ いの街になることを夢みて書きました」と言われます。現在の日本に「平和の花」が咲いているでしょうか。「神様だったら見えるのかしら…」という詞の歌 「おんがく」を歌いながら、神様には今ここに平和な世界が見えているけれど、私達人間の選択によって、平和な世界を壊してしまう時があるのだと思いまし た。「戦争は人間のしわざです(聖ヨハネ・パウロ二世)」神様には見えている平和な世界が、人間には見えなくなる。

 

このコンサートにご来場下さった方々、そして出演者、スタッフ全員が、神様から呼ばれてここに集い、11人が神様から頂いた「平和」を社会の中で伝えるために派遣されている平和の使徒なのだと感じています。

                                                                         福田浩子(岡山教会)